2006年12月15日

低域について深く考える

○AE86さんの家に行ってきました。
先日、長岡派東の横綱AE86さんの家に行ってきました。
http://www2.plala.or.jp/takatsugu/index.html
自作派ホームシアター「ネッシーの棲む家」と書いてありますが、「棲む」という表現がぴったりな雰囲気でした。
アナログレコード再生機器から最新の映像機器までオーディオ&ビジュアルの歴史のすべてがそこに凝縮されているといっても過言ではない状態です。
さて、フロントは左から25cmユニット2発のサブウーハー+ネッシー(15mmシナ合板2枚重ね)+
AURA18inchユニットスーパーウーハー+ネッシー(センター用)+以下左に同じ順にならんでいます。
しかも、サブウーハーの上にさらに、25cmウーハーユニット装着のサブウーハーが置いてあります。
AURAのスーパーウーハーがでかいことでかいこと。
http://www2.plala.or.jp/takatsugu/SUBWOOFER.htm
リスニングポイント直斜め後にリアカノンU、最後部にリアサラウンド用ネッシーがあります。
スピーカーが有りすぎです(笑)。
オーディオ用はフロントサブウーハーとネッシー(+TD-4001+TD-2001+JA0506)で、
ビジュアル用途の時はその他のスピーカー群を動かせるように結線してあるそうです。
ドライバーはバックキャビネットを外して、ネッシーの上に置いてあります。特にTD-4001の支配力は圧倒的で、
緻密でありながら金属的な響きが感じられない高品位なサウンドとなっています。

○低音の強化
AE86さんはネッシーを100Hz〜800Hzまで使っています。TD-4001は800Hzより上です。(だったと思います、あやふやです)
その上をTD-2001・JA050(砲丸ホーン付)と繋いでいます。
100Hz以下は25cm*2発のバスレフ式サブウーハーと25cm*1発の密閉式サブウーハーを使っています。
スーパーウーハーの上においてある25cm*1発の密閉式サブウーハーは実験のための暫定使用なのか、
定位をよくするために狭い面積にユニット群を納めようとしているのかは判然としませんが、
結果として音の定位はビシっと決まっています。
センターのネッシーが鳴っているのかと勘違いしてしまいました。
私は普段バックロードホーン(以下BH)の低音を聞いていますので、25cmウーハーの作り出すゴツッとした低音と音色の差を強く感じました。
ウーハーの低音は芯のある硬い「ドスッ」としたドスの聞いた低音です。
ジャズやフージュンサウンド、あとポップスやロックでは硬い低音は栄えます。

○マルチユニットドライブのメリット
途中で、アキュフェーズのF-25(チャンネルデバイダー2台をモノラルで使用(^-^;)を操作して頂いてネッシーを100Hz〜20Khzにして比較視聴しました。
FE208ESのフルレンジ使用は明らかにTD-4001を噛ませた時よりも、荒く粗雑な音色になります。
FE208ES単体使用でのボーカルの抜けの良さなども感じられますが、やはり、TD-4001を使ったマルチユニットドライブのメリットは確実にあります。
ベリリウム振動板の独特の音色というのはあまり感じられません。
聞いたこと無いから比較できないだけかもしれませんが、金属臭さを感じさせない落ち着いた音色です。
アルミ振動板のコンプレッションドライバーはアルミ特有の軽い音になるようです。
実用金属素材としてはマグネシウムがベストのようで、PioneerやFostexが純マグネシウム振動板を開発しています。
マグネシウム振動板の開発
http://pioneer.jp/crdl/rd/pdf/14-3-8.pdf
マグネシウムの圧延技術が進歩して実用になったようです。
Fostexの佐藤氏にホーンドライバーD1400にマグネシウム振動板を実装したモデルの製品開発はどうでしょうか?と聞いたら、
ぜひやってみたいとのお返事でした(実現するかは不明です)。
マグネシウム振動板はベリリウム振動板と違って廉価で作れるようですので、
PioneerなりFostexのマグネシウム振動板コンプレッションドライバーに期待したいところです。
JBLの2440(4inchコンプレッションドライバー)は低域の信号に弱いようです。TD-4001は6db/octのネットワークで40μFまで耐えたそうです。
TD-4001は大電力の入力にも耐えるようで、ベリリウム振動板は素材としての良さだけでなくて、大音量を稼ぐ振動板としても高性能を発揮するようです。
ですので、現時点では音質や耐入力の関係で、PioneerのTD-4001の中古を探すのが良いようです。

○ネッシーの棲む家AE86サウンド
一言で言えば、低域から高音域まで強化され尽くしたサウンドと言えるでしょう。
ベースのアタック音やバスドラはきっちりタイトに再生され、ボーカルは艶やかな音色で眼前に定位します。
一部、DCX2496デジタルチャンネルデバイダーが入っているとはいえ、他のデバイダーやアンプはすべてアナログです。
AE86さんは「デジタルは食わず嫌い」ともおっしゃります。
アナログ伝送であれだけの低域のパワーを稼ぐのは大変な事です。
サブウーハーを鳴らしているのソニーの弩級パワーアンプ(上フタ開けっ放し)で、他に、SM6100SAが6台積み上げてありますし・・・・。
http://www2.plala.or.jp/takatsugu/SYSTEM.htm
とにかくシステムは巨大で複雑です。
膨大な機材と電気を大量に投入して造る全帯域パワードサウンド、それがAE86サウンドの神髄と言えるでしょう。

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○100Hz以下の低音をどうすれば良いのか?
個人的にはウーハーの低音はあまり好きではありません。
それだけ聞いていれば何も違和感ないのかもしれませんが、一度BHの低音を聞いてしまうと、もう戻れないのです。
ただ、BHの低音の薄さ(軽さ)は気にはなります。
デジタルアンプで、低域の弱さは改善はしたものの、コンプレッションが強くかかったJ-Pop等では不自然な鳴り具合を見せます。
機竜が唸るとき〜低音
http://www.geocities.jp/tomomiusagi/teion/01.html
↑ここにすべてが書き表してあると言って良いかもしれません。
「通常は鳴ってるか鳴ってないかわからないような低音なのだが、ちゃんと加工せず入ってるものには俄然威力を発揮し、爆発する。
加工系でも、よく低音の力感の差を出す・・・・」
仮に100Hz以下だけを増強するとなると、今度はチャンネルデバイダーが必要になります。
下の周波数だけを急峻にカットするにはパッシブ(コイルとコンデンサーの)ネットワークでは容量が巨大になり、
情報量が削ぎ落とされ、なおかつ詰まったような鳴りになります。
私の場合は既にあるD-58ES+D-150(モア)にネッシー系をサブウーハー的に付与して100Hz以下で鳴らそうと思います。
モア単体だと、戦争映画の爆発音ではいかにもモアが鳴っているという感じですが、D-58ESを付加すると、部屋全体が鳴ります。
低音の音源が分散されるせいなのか、理由はよく解りません。
もう、これで十分かと思うのですが、単にユニットが余っている(FE206ES-R)ということと、ネッシー系を作ってみたいという事から、
100Hz以下再生用のサブウーハーとしてネッシー(F-3000mrkV改)を構想しています。

○チャンネルデバイダーについて
マルチユニットドライブのネックはチャンネルデバイダーが高価なことです。
AccuphaseのDF35が有名ですが、論外の値段です。
DF25の中古でも高いです。
御薦めは BEHRINGER ULTRA-DRIVE PRO DCX2496です。
http://www.behringer.com/DCX2496/index.cfm?lang=jap
メインを駆動するデジタルアンプでディレイが使えれば、サブウーハー用駆動用の信号を流すDCX2496とタイムアライメントを調整する事ができます。
★デジタルアンプでマルチ構築!DCX2496フルデジタル化基板
http://page5.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/e51485318
【JBL43Freak】
http://jbl43.com
↑こちらでDCX2496にデジタル出力端子改造を請け負ってくれます。
AE86さんによると、アナログのチャンネルデバイダーよりもむしろ音に厚みがあるそうです。
低域は良いようですが、中高音域はいまいちのようです。
「中高域のクオリティは少々物足りない低域と中低域までなら充分なクオリティとしてお奨めできる」
http://www2.plala.or.jp/takatsugu/2004project.html
とされています。

○超低域の扱い
眉をしかめる人もいらっしゃるかと思いますが、超低域がハイレベルで録音されているのは自衛隊演習の生禄です。あとは花火の生禄でしょうか。
始めはヘリコプターのミサイル発射音などが「ペタペタ」などといっていますが、
擲弾砲の発射音等はバックロードホーンでは音にならない超低音が高レベルで録音されておりますので、
スピーカーユニットが目に見えるぐらいバタバタと前後に触れます。
具体的な周波数はわかりませんが、BHでは30Hz以下ぐらいは音に変換されないようです。
ですから、サブソニックフィルターを入れて、30Hz以下は別にスーパーウーハーを設置した方がよいかもしれません。
AIRの暇つぶし日記 機竜のカットオフ
http://diary1.fc2.com/cgi-sys/ed.cgi/airair/?Y=2006&M=8
↑ここを読みますと、ネッシーで
「超低域(30Hz)まで駆動拡大した影響による中域劣化は一切感じられない、どころか、むしろ全域にわたって押し出し感が増したよう。」
ネッシー系の話しですから、バックロードホーン(BH)と共鳴管とでは背圧のかかり具合に差があることを多少勘案しますと、
単純にはBHには適用できないかとは思います。
ネッシー系は16Hzまで再生するようでから、むしろBHの方が超低域の信号に弱いと推定されます。
ちなみに、BHの耐入力について長岡鉄男先生は以下の様に記しています。
「フルレンジの耐入力は低域の振幅で決まる。BHはホーンロードがかかっている帯域では、密閉よりもコーンの振幅が小さい。
しかしホーンロードがかからなくなる帯域では後面開放箱と同等で、コーンの振幅は密閉より大きくなる。
従ってホーンロードのかかる50Hz付近までの帯域では耐入力は特に大きく、ロードが全くかからない25Hz以下では耐入力は小さい。
通常のソースに対しては耐入力は特に大きいシステムといえ、サブソニックフィルターを使えば、耐入力は常に大きいといえる。」
結論としては、耐入力を稼ぐ観点や、中音への悪影響を勘案すると、BEHRINGER DCX2496で DC〜30Hz と 30Hz〜100Hz とわけて、
30Hz以下は大型のウーハーを使った密閉型スーパーウーハーで再生したほうが良いかと思います。
後面開放型の方が超低域を狙えますが、密閉型の様な空気バネは効きませんので、トランジェントが悪くなると思われます。

○パッシブネットワーク回路予備知識
コンデンサーはオイルコンデンサー系が良いようです。
ジェンセン オイルコンデンサー
http://audiomijinko.web.infoseek.co.jp/accessory/capacitor.html
が定番ですが、今となっては入手性が悪い上に高価です。
ボックスタイプの高耐圧オイルコンデンサーが音質が良いともされております。
http://members.jcom.home.ne.jp/2240481201/touhou400wv.htm
↑MIDI音楽も御薦め(笑)。
ただ、エージングにかなりの時間がかかるようです。

コイルは木製コアを巻いた銅箔コイルの最も音質が良いそうです。
http://www.ritlab.jp/shop/product/parts/coil_jantzen3.html
↑JANTZEN製です。
Mundorf製も同様の製品があるという話しですが、見つけられませんでした。
コイルはコンデンサー程の音質差はないようです。

○デジタルチャンネルデバイダー予備知識
ソニー技術者かないまる氏によると、デジタル伝送は「同軸>光」の音質クオリティのようです。
光変換が間に入ると音質劣化に繋がるようです。
一般的なDVDマルチプレイヤーは同軸1系統・光1系統です。
パッシブネットワークとデジタルネットワークが混在する環境の場合はデジタル出力2系統共に使う形になります。
中高音まで使うメインアンプ(デジタルの場合)は同軸接続したいところです。
BEHRINGER DCX2496は光デジタル入力端子はありませんので、光→同軸変換機が必要です。
AT-HDSL1
http://ascii24.com/news/i/hard/article/2006/01/17/660034-000.html
↑このような物がありました。
台湾製でもっと安いものもあるようですが、定評のある製品を選んだ方が良いでしょう。

posted by たかおん at 23:00| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 自作スピーカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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