2015年02月05日

どうしてこうなった?イスラム国人質事件


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1.日本政府による人権放棄
 皆さんご存知の通り、湯川氏・後藤氏がイスラム国に捕らわれて殺害された。この事自体も衝撃的な出来事であったが、私が更に驚愕したのは、菅官房長官が
「身代金交渉をしなかった」
「遺体の引き渡しを求めない」
と述べたことだ。

 ダッカ日航機ハイジャック事件(1)では、
「福田赳夫内閣総理大臣(当時)が「一人の生命は地球より重い」と述べて、身代金600万ドルの支払いおよび、超法規的措置として獄中メンバーなどの引き渡しを決断。」
し解決させた。

 キルギス日本人誘拐事件(2)では、では中山恭子駐ウズベキスタン大使が交渉し、日本人技師が無事解放させている。

 よど号ハイジャック事件(3)では、「山村新治郎運輸政務次官が乗客の身代わりとして人質になることで犯人グループと合意。犯人グループの1人である田中義三と山村が入れ替わる形で乗り込む間に乗客を順次解放し、最終的に地上に降りていた田中と最後の乗客1人がタラップ上で入れ替わる形で解放が行われた。」
として、人質を解放させている。

 それに比べて、今回の事件は「どうしてこうなった?」と大いに疑問がある。【人質を見殺し】にするという【政策の転換】とも取れる日本政府の有り様に驚愕した。
 夜警国家という概念がある。最小限の行政規模で国家を運営するという「小さな政府論」だが、最低限の警備はするわけである。であるから、命を護らない政府とは無政府とさして違わない。無政府といっても徴税する政府は厳然として存在するのだから、機能停止政府であり、国としての体を成していない。
 仮に安倍政権が倒れた後、次を引き継いだ政権が別件でイスラム国と身代金交渉した場合、過去の政策との不整合が生じる。捨てた人権を取り戻すのも難しくなる。

 上杉隆氏の番組オプエドでは
「イスラム国には13カ国の人が拘束され、その内9カ国は解放されてる。身代金相場はは100万ドルから200万ドル位であり、日本には外交機密費が、年間50億位はある筈なので、機密費を使えば解放はあり得た」
とコメントしている。

 また、ネット上では後藤氏は自分で6億円の誘拐保険に入っていたので、後藤氏が誘拐された直後の段階で政府がまじめに身代金の金額交渉に動いてれば交渉経費以外の余分な税金も使わず保険の範囲内で解放できていた可能性が高い、と指摘されている。

 米国のホワイトハウス、サキ報道官が「身代金交渉は行わない」と明言しており、米国から交渉停止を指示されている可能性は高い。
 仮にそうであっても、交渉するのは「日本の政府」であるのだから、国民を護るために努力する義務があるはずである。その努力義務を宗主国の要求に従って放棄してしまえば、日本とは純然たるアメリカの植民地であることの証明となってしまう。
 実際、日本はアメリカの植民地であり、アメリカにより「人権は放棄」させられる。

2.戦争への道
 元々、イスラム国を産みだしたのは米国によるイラク攻撃だと言われている(4)。アメリカのイラク侵攻がなかったら「イスラム国」の誕生もなかった。
 03年のアメリカのイラク侵攻で最大の利益をあげたのは、チェイニー元副大統領がCEO(経営最高責任者)を務めていたハリバートン社だった(5)。ブラックウォーターなどの民間軍事会社も利益を上げた。戦争利権は現在、バイデン副大統領が引き継いでいる。 湯川遥菜氏の民間軍事会社の顧問に自民党元茨城県会議員木本信男と元外務官僚(ベネズエラ特命全権大使)国安正昭が関与している(8)。田母神俊雄氏とのツーショット写真も湯川氏自身のブログで公開されている。しかも、日本の諜報機関の長である菅義偉官房長官と湯川氏はアメンバーなのである。
 自らの「川島芳子の生まれ変わり」とブログに書いて、シリア入りすれば、身柄を拉致されると同時に諜報活動をしていると疑われても仕方ないし、実際に現地で必要とされている兵器や物資の調査をしていたとも噂されている。

 湯川氏については、中田考元教授に対して裁判の通訳の依頼があり、イスラム国は身代金なしでの釈放を伝えてきたそうだ。であるにも関わらず、中田氏やジャーナリスト常岡浩介氏に対して日本の公安部外事課が令状家宅捜査を行った。
常岡氏は
「警察の捜査が、湯川さん後藤さんの危機的状況を引き起こした」
と記者会見で述べている(6)。

 日本政府が故意に湯川さんの帰国の機会を潰したとは考えたくないが、外形的に見てその可能性は高い。外務省経由で後藤氏が動いていたので、そちらに一本化するのも目的だったとも考えられるが、全てが裏目にでた。
 2014年9月24日報道では、安倍首相がエジプト大統領と会談 「空爆でイスラム国壊滅を」と述べたとされる。(7)

 イスラエルというのは、中東だけでなく、世界中のイスラム教徒から相当な怒りを買っている。昨年夏にも、パレスチナのガザを集中的に攻撃して、2000人以上の死者を出した。うち500人は子供ですよ。テロとの戦いという理屈では、説明できないことをしている。(9)
 安倍首相は中東訪問で、1月17日にエジプトのカイロで、「すべての支援は、ISISの脅威を減らすため」と言い放ち、さらに、19日は、イスラエルで待ち構えているアメリカ共和党のマケインとあってしまった。その日の夜は、ネタニヤフとの会食である。(10)
 イスラム国が態度を硬化させた要因は、安倍首相の言動と資金提供にある。昨年の9月24日にはエジプトのシシ大統領と会談し、米軍による過激派「イスラム国」掃討を目的としたシリア領内での空爆について「国際秩序全体の脅威であるイスラム国が弱体化し、壊滅につながることを期待する」と述べ、エジプト国境警備に200億円の拠出を決めている。
 この事も人質事件の引き金となっていると思われる。

 更に、人質事件後、安倍首相はエルサレムで行った緊急会見で
「卑劣なテロはいかなる理由でも許されない。断固として非難する」
と強調したが、背景に白地に青い六芒星のイスラエル国旗が掲げてあった。 
 安倍首相は「パレスチナの大義」に殉ずる意思のあるアラブ社会そのものを敵に回してしまった。
 しかも、人質が殺害された後、「罪を償わせる」と公言した(11)。

 私が強調しておきたいのは、この戦争を惹起させるが如き外交を設定したのは、何も安倍首相一人でのことではない。三菱などの財閥系企業が中東援助利権に群がり、外務省がお膳立てしている。背後には米国務省やCIA関係者の存在があるだろう。

 中東では、CIAなどの諜報機関とは別に、民間軍事会社が好き勝手に介入している。
また、アメリカ財務次官が、「一部のペルシャ湾南岸のアラブ諸国は、テロ組織ISISに資金を提供している」と強調した(12)。
サウジアラビアやカタールの富豪がイスラム国へ資金や軍事物資を提供していると言われている。
 カタールは小国故に、クェートの二の舞いを避けるため、年間5兆円にも上る天然ガスの収益資金を使って、大国との連携を強めている。サウジアラビアは言わずもがなアメリカの傀儡王族支配国家である。

 日本もアメリカやイスラエルにいいように使われているのである。安倍政権や霞ヶ関は自分達がアメリカの威光を背景に、日本における人民支配や搾取を続けたいのである。
 この戦争をテコにして、表現や財産などの私権は大幅に制限されることになる。当然、日本人はテロ攻撃の対象となったのであり、アルジェリア人質事件と同じく「日本人であるが故に殺害」される事件が今後続いていくだろう。

 一方、国内においては、この2年間、沖縄では米軍兵士による少女を拘束し身代金要求事件が6件あった、これを報道した大手メディアは皆無、政府も無視である。その他に在日米軍兵士による民間人への「テロ事件」は、年間平均250件も発生している(13)。

 支配者である米軍から攻撃され、遠くの中東でも恨まれて攻撃され、周辺諸国ともいがみ合わされるように誘導されて信頼を失い、一体全体、安倍政権が行こうとしている先に、何があるのか、私にとっては不安で仕方がない。

(1)ダッカ日航機ハイジャック事件
(2)キルギス日本人誘拐事件
(3)よど号ハイジャック事件
(4)後藤さん殺害では終わらない! 米国と安倍政権が踏み込む泥沼の対イスラム国戦争
(6)【全文】「警察の捜査が、湯川さん後藤さんの危機的状況を引き起こした」?ジャーナリスト・常岡浩介氏が会見
(7)首相「空爆でイスラム国壊滅を」 エジプト大統領と会談 
2014/9/24 
 【ニューヨーク=永沢毅】安倍晋三首相は23日午後(日本時間24日朝)、エジプトのシシ大統領と会談し、米軍による過激派「イスラム国」掃討を目的としたシリア領内での空爆について「国際秩序全体の脅威であるイスラム国が弱体化し、壊滅につながることを期待する」と述べた。大統領は「国際的な努力は支持したい」と応じた。
(8)湯川遥菜 yukawa haruna の民間軍事会社 PMC の顧問に自民党元茨城県会議員 木本信男と元外務官僚(ベネズエラ特命全権大使)国安正昭が関与! 日本政府が関与か? ジャーナリスト新聞 世の中の騙しに騙されてはいけない!!
(9)内田樹×内藤正典 「安倍政権は本当に何も知らない外交オンチか、それとも狡猾なのか?」
[2015年02月03日]
(10)安倍と外務省はオバマを見ずに、戦争屋マケインを見ていた。これをネタニヤフは歓迎。しかし、それがどれほどISISを刺激したか。
(11)「罪を償わせる」と公言した安倍首相の末期的危険さ
交渉を妨害し後藤さんを見殺し! イスラム国事件で安倍政権が犯した3つの罪
(12)テロ組織ISISに対する、アメリカとその同盟者の支援

(参考元)
後藤健二氏は、安倍内閣に殺害されたも同然
ヨルダン、サジダ・リシャウィ死刑囚の死刑を執行―ヨルダン国営テレビ
『イスラム国』を利用して戦争参加を企てる、安倍晋三の辞任を求めよう!
「ガザ−くり返される虐殺」公開しました!

posted by たかおん at 21:23| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ帝国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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