2007年06月19日

戦争責任追求特撮作品『レインボーマン』

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○特撮作品として唯一無二、戦争責任をベースにした『レインボーマン』
第二次世界大戦、死者総数5000万人、1941年から1945年にわたり日本・ドイツを中心とした枢軸国とアメリカ・イギリスを中心とする連合国との間で争われた人類史上最大の大戦争である。
大戦中、他国の軍隊と比較し文明度の劣る日本の軍隊は、しばしば民間人や捕虜軍人の虐待を行った。戦後、虐待を行った日本軍は解体され、事実は歴史の中に埋もれようとしていた・・・。
しかし、虐待された側の人間はその事実を決して忘れることはなかった。彼らの心に暗く燃えたぎる日本人への復讐心。
「日本人を抹殺する・・・・!」
その思いの下、彼らはいつともしれず集結し、ある秘密結社を作り上げた。
それが、「死ね死ね団」である。
その日本人憎しの情念は、彼らの団歌「死ね死ね団のテーマ」(後述)に表わされている。

○ 「レインボーマン」の特撮物時代背景
「レインボーマン」(1972年放送開始)は「仮面ライダー」(1971年放送開始)の等身大変身ヒーローのブームの人気を受けて、企画・製作されたと推定される。しかし、後に続く「仮面ライダーシリーズ」や「スーパーロボット編隊物」と比較して異彩を放っているのは敵の思想設定である。
「死ね死ね団」のリーダー的人物の『ミスターK』は第2次世界大戦中に家族を日本兵に殺害され、さらに自分も日本人に虐待されたため日本と日本人を憎悪しており、日本を地上から消し去ろうと企んでいる。
 「死ね死ね団」の科学者『ドクターボーグ』は太平洋戦争の最中に、日本軍によって妻を殺害された恩讐のためにサイボーグ作戦を通じて日本社会壊滅を目論む。
そう、「レインボーマン」は特撮ヒーロー番組として”太平洋戦争における日本人の罪”を描いた、おそらく唯一の作品なのである。

○「死ね死ね団」の作戦とリアリティ
・キャッツアイ作戦
人の心を狂わす麻薬「キャッツアイ」を日本人に服用させ、日本を内部から潰滅させる作戦。
・M作戦
宗教団体「おたふく会」を通じニセ札を大量に流通させ、日本経済を大インフレに陥れて日本社会を大混乱させる作戦。
・モグラート作戦
地底戦車「モグラート」を使い石油タンカー等を破壊し、世界に「日本は危険な国」と認識させ国際的に孤立させる作戦。
・サイボーグ作戦
サイボーグ化させる薬「ボーグα」を散布し、人々を死ね死ね団の意のままに動くサイボーグとして日本社会を破滅させる作戦。
この作戦群を荒唐無稽と笑えないのが、「レインボーマン」の恐ろしいところなのである。1972年は第一次オイルショック直前であり、M作戦(偽造マネーインフレ作戦)、モグラート作戦(貿易封鎖作戦)は年率10数%のギャロッピングインフレやオイルショックに見見舞われた1970年代を通じて予言が成就してしまう。
 キャッツアイ作戦を「精神薬漬け作戦」やサイボーグ作戦を「思想洗脳作戦」と意訳するとまさに現在進行形である。 
 
○第22話『一億人を救え!』のハイパーインフレによる食糧不足は絵空事か?
レインボーマン全104話中最大のエピソードは第22話の『一億人を救え!』とされ「死ね死ね団のうた」にも「金で心を汚してしまえ」と拝金主義による貨幣経済体制崩壊が謳われている。
レインボーマンの活躍によって”キャッツアイ作戦”が失敗に終わった”死ね死ね団”は、次なる日本壊滅のための作戦、偽札と大量にバラまいて経済を混乱させてしまう”M作戦”を実行に移した。
偽札を作らされていたのは「死ね死ね団」に孫を人質に取られ松前源吉というじいさんである。しかし、じいさんはついに良心の呵責に耐え兼ねて、自らの命と引き換えに偽札工場を爆破する。
 しかし、一目では本物と見分けがつかない大量の偽札の登場によって貨幣はたちまちその価値を無くしてしまい、その結果、(当時の貨幣価値で)レタス1個1800円、キュウリ1本500円、ニラ1束500円、パン2個で1000円 という、極度のインフレ状態に突入してしまうのであった。
 やむなく政府は偽札の使用を禁止することにしたが、それによって貨幣は完全に無価値な紙切れへと変貌してしまい、さらに経済は混乱をきたすこととなった。
 偽札工場を爆破したところで、既に経済が破綻している現状には何の意味もなさなかった。飢えに苦しんだ人々は暴動を起こし、一家心中は後を絶たなかった。ハイパーインフレによる食糧不足により、飢えた市民は土一揆さながら、町の食料品店を次々と襲撃する。米屋を襲撃した暴徒が、生米を口に運ぶシーンが印象的だ。
 己の無力さに打ちひしがれ万策尽きたレインボーマンはなんと、強引に大臣室へ押し入り大臣に国民への食料の無料配給を “一人の国民として” 直訴にする。
 いくらなんでも無理な相談だと側近たちは反発するが、大臣はレインボーマンの提言を受け入れ、すぐさま食糧の配給を実施。こうして、大臣の英断で食料の無料配給が始まり、日本は危機的状況を脱し、国民の間に安堵の表情が戻ったのであった。 
 この『一億人を救え!』を絵空事と笑えるだろうか?巨額の財政赤字に押しつぶされそうになっている我が国の食料自給率はわずか40%なのである。エネルギー自給率に至っては5%である。
このままでは、『一億人を救え!』ならぬ、『一億人を救えない!』になりそうである。

○今そこにいる内なる「死ね死ね団製造組織」。
 日銀は実質的に国債の直接引き受けを行っており、裏づけの無い通貨発行を行っている。脹れ上がった日銀の貸借対照表の資産の部をみると、その危機的状況が良くわかる。今は貿易収支が黒字なので、日本円への信任は揺らいでいない。しかし、原油高が続き、国内製造業が衰えれば、それほど遠くない日に貿易収支は赤字に転落する。その時に、改めて円の信任が問われ、急激な円安に見舞われると予想されている。
とは言うもののすでにユーロ円では1ユーロ150円を伺う展開となっており、円安基調である。
アメリカは日本にイランのアザカデン油田の開発権利を放棄しろと求めてきている。一方、小泉靖国参拝翌日早朝に北方領土領海上でロシアによる日本漁船銃撃があり、他の漁船も締め出されてしまった。その後、日本勢も参画するサハリン州の石油・天然ガス開発事業「サハリン2」についてロシア天然資源省は事業化調査承認を取り消した。外交の失敗によるエネルギー危機再燃が現実味を帯びてきた。
 しかも、次期総理に「内定」している安倍晋三は侵略戦争の事実を公然と否定し始めている。谷垣偵一財務大臣が「日中国交正常化をした時に、中国は戦争指導者と一般の日本国民を分けて国民に説明した経緯があった」と説明しても、「そんな文書は残っていない」とムキになって反論する始末だから手に負えない。国交正常化の際、中国側がこの「二分論の」理屈で、反日感情の残る国民を納得させて賠償を放棄したのは、紛れもない事実。小泉首相によるA級戦犯が合祀されている靖国参拝に中国が反発しているのもそのためだ。
 評論家の立花隆氏は「安倍晋三への宣戦布告」という一文を月刊誌に寄せ、作家の辺見庸氏も「安倍晋三官房長官の言動にはもっともっと警戒すべき」と警告を発して
いる。

○「死ね死ね団のうた」を決して笑えない。
国内外の情勢は予断を許さない。戦争責任問題の再燃は日本の国運を危うくするだろう。「死ね死ね団のうた」を笑い飛ばせない状況なのだ。
「死ね死ね団のうた」は2分30秒の間に実に102回も、日本人に対して「死ね」と罵倒し、加えて2回「死んじまえ」と歌っている。
ゆるいギターの音色とブラスバンドに男女混成合唱、一度聞いたら忘れられない強烈な印象を残す楽曲。

作詞:川内康範  作曲:北原じゅん 
唄:キャッツアイズ、ヤング・フレッシュ 
死ね 死ね
死ね死ね死ね死ね死んじまえ

黄色いブタめをやっつけろ
金で心を汚してしまえ
死ね(アー) 死ね(ウー) 死ね死ね
日本人は邪魔っけだ
黄色い日本ぶっつぶせ

死ね死ね死ね 死ね死ね死ね

世界の地図から消しちまえ 死ね
死ね死ね死ね 死ね死ね死ね
死ね死ね死ね 死ね死ね死ね

死ね死ね死ね 死ね死ね死ね
死ね死ね死ね 死ね死ね死ね


死ね 死ね
死ね死ね死ね死ね死んじまえ

黄色いサルめをやっつけろ
夢も希望も奪ってしまえ
死ね(アー) 死ね(ウー) 死ね死ね
地球の外へ放り出せ
黄色い日本ぶっつぶせ

死ね死ね死ね 死ね死ね死ね

世界の地図から消しちまえ 死ね
死ね死ね死ね 死ね死ね死ね
死ね死ね死ね 死ね死ね死ね

死ね死ね死ね 死ね死ね死ね
死ね死ね死ね 死ね死ね死ね

posted by たかおん at 22:01| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | アニメ批評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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