2008年04月04日

USER'S SIDE閉店から見えてくるもの〜これが本当の電子情報化複合不況〜

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○USER'S SIDE閉店
 果敢な安売りで名を馳せたPC Successが昨年1月31日電撃倒産し、翌年同日にCoolerMasterの正規代理店としてマニアには知られた「高速電脳」がこれまた突然倒産、先日はUser's Sideが閉店を表明しました。4月3日から15日まで、10%〜60%引きのセールを行なっています。私は3日の夜に行って、アルミケース(60%引き)とヒートパイプ付きCPUクーラー(50%引き)と肉厚アルミHDDマウンター(40%引き)を買いました。4月3日閉店時にはケース類はかなり品物が捌けてしまった感じですが、キーボードやマウス類、サーバー系統のパーツ類はこれから値引きがされるようで、かなり残っている状況でした。

○秋葉原の思い出
 秋葉原の思い出は多々ありますが、もっとも深い思い出は「ALIC日進」秋葉原店の自作スピーカー屋さんです。ダブルバスレフのスピーカーが年中鳴っておりまして、バスレフポートからバフバフいって空気が出入りしていました。そんな自作スピーカー群を飽きもせずしばしば通っては見つめていました。店長とも親しくなり、FE208Sを購入したときに、「お店に備えつけ」のSTEREOの1987年8月号を貰いました。そこには、今となっては伝説となった長岡鉄男先生がD-55の製作記事が載っていたのです。そのカラー記事をベースに禄に木工技術も無いのに、気合と根性でD-55を作ったのです。その「お導き」を示してくださったのが、日進の店長さんでした。 
 スピーカー工作に比べればDos/Vパソコンなんざぁ赤子の手をひねるような・・・っというのは今の話しで・・・黎明期の自作パソコンは、ATケースが歪んでいるとか、マザーボードとグラフィクカードの相性がとか、いろいろな問題を孕んでおりました。ですから、パーツの選定やら、組み立てを慎重に行なうとか、それなりのノウハウが求められました。
 PC-98時代は「STEP」という安売り店が安売り競争をしてきましたが、敢えなく倒産しました。
 そんな中、「オウム真理教団」が運営するマハポーシャが秋葉原に開店、トライサル・PC BANK・グレイスフルと店舗を展開して、強烈な価格攻勢を仕掛けてきました。実は私はオウムショップでも買い物したクチです(^-^;オウムショップはサリン事件を契機に店舗を移転するも廃業。時代はPentium200MhzからPentiumU 466Mhzぐらいの時代だったと思います。
 当時から既にデータベース処理では能力が足りつつありましたが、欧米のリアルタイムシミュレーションゲーム(例・Age of Empire)やリアルタイムシューティング(例:PostalやDoom系)が成熟しつつあり、ゲーマーとしてパソコン性能にこだわりを持ちつづけました。
 そこから、記憶があまりありません。Pentium4時代に入り、性能も向上し、グラフィクカードメーカーは2社になり・・・と、結局ハードウェア的なこだわりをする必要はなくなり、段々とPC-98時代っぽく選択肢が狭くなってしまったのです。

○IT業界が産み出す複合不況
 パソコンは趣味道具であると同時に情報をコントロールする生産財の要素も兼ね備えています。電子情報化が進むにつれて省力化が進みました。本来製造装置というのは高いものなのですが、パソコンに限ってはやたらと安くなってしまいました。
大人気のHPサーバーが14,750円!(送料無料)
http://nttxstore.jp/_II_HP12312916
正直、これ↑で十分です。
 これ一台を「使いこなす」だけで、法人内部の人員をかなり減らすことができます。昨今の不況は多様な要素によって発生していると思いますが、電子情報化、つまりパソコン利用率の上昇がもたらしている側面も大きいと思います。しかも、そのパソコン販売業界自体があまりの価格低下よって成り立たなくなりつつあるわけです。
 また、韓国サムスンと日本エルピーダのメモリ市場を争う文字どおりの死闘は、皆さん御存じの通りメモリー価格を暴落させています。
 昔は高根の花だった「趣味のパーソナルコンピューター」は、今や指数関数的に増殖し、恐怖のデフレエンジンとなって不況を産み出し、なおかつパソコン業界自体が不況という状態に陥っているのです。

○User's Sideの頑張りとパソコンの体感性能の飽和
 User's SideはSupermicroなどのサーバー向けマザーボードやSCSIデバイス類の取扱いが豊富でした。しかし、SATAはNCQを実装し、SCSIにランダムアクセス性能でも肉薄してくるにつれて、特殊なサーバー向け製品を必要とする業種はかなり狭くなってしまったと思われます。
 OSもWindowsXPでかなりの機能を標準で実装してしまいましたし、WindowsVistaはWindowsMe2007と揶揄される不出来な状態で、パソコンの新規需要を産み出すパワーに欠けています。パソコン側もミドルクラスパソコンどころか、ローエンドパソコンで殆どの用途を達することが出来るような状態になってしまいました。
 確かにUser's Side側の指摘にもあるように、秋葉原のパソコンショップやネットショップの安値乱売が業界のクビを締めているのではあるのでしょうが、パソコンの「体感性能の飽和」が新たな需要を産み出さなくなりつあるのが、パソコン販売不況の最大要因だと思います。
天下の暴論
http://www.users-side.co.jp/news/comment01.htm
「自作PCに未来はない」 (1/3)
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/0705/07/news040.html

○秋葉原の今後
 余談ですが、サブカルチャーのオタク系のお店が秋葉原に集まる必然性はないのですが、オタクをするにはパソコンは必須であるので、パソコンマニアとオタク系消費者が重なる部分が大きいので秋葉原に集まってしまったのかもしれません。パソコンショップやオタク系ショップを巡礼(^-^;してから、メイド喫茶で一服という消費スタイルが確立したのでしょう。
 今後マニアックなパソコンショップが消滅してしまえば、わざわざ秋葉原まで出てくる動機づけは減ると思われます。郊外型のPC DEPOや家電系店舗もパソコンの安売りを行なっており、パソコンが一般家電並のぞんざいな扱いになれば、自作マニアも消滅するのかもしれません。

秋葉の老舗自作PCショップ「USERS SIDE」が閉店
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=450440&media_id=17
posted by たかおん at 22:39| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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