2010年01月25日

シングル、ダブル、トリプル・・・次は?


スピーカーバスレフレックス型というのがあります。日本語では位相反転型と言い表すようです。

キャビネット内部の空気室を2つにしたダブルバスレフというのがありまして、公式はありませんが、トライカットインピーダンス特性から設計を推し量るようです。

トリプルバスレフというのも出てきまして、30Hzまでフラットに出るそうです。

シングルダブルトリプルの次は何なのか調べてみました。

クアドラプルというそうです。クアドラプルバスレフというのも形状としてはあり得るわけです。仮にクアドラプルバスレフを作ってもユニット空気室バネに振り回されてしまうそうですが・・・。

1.シングル single

2.ダブル double

3.トリプル triple

4.クアドラプル quadruple

5.クインティプル quintuple

6.セクスタプル sextuple

7.セプタプル septuple

8.オクタプル octuple

9.ノナプル nonuple

10.ディカプル decuple

11.ウンデキャプル undecuple

12.ドゥデキャプル duodecuple

100.センタプル centuple




機動戦士Zガンダムクワトロジーナ大尉は4つ目の名前だからだそうです。

アウディクワトロは4輪駆動だから。

CPUで4CoreのはQuad Coreと読んでますね。




n nの接頭語 n重奏 n重・n倍

1 mono solo single

2 di・bi duet・duo, double

3 tri trio triple

4 tetra・quad quartet quadruple

5 penta・quint quintet quintuple

6 hexa・six sextet sextuple

7 hepta・sept septet septuple

8 oct octet octuple

9 nona nonet nonuple

10 deca decte decuple




n n角形

1 ×

2 ×

3 triangle

4 quadrangle

5 pentagon

6 hexagon

7 heptagon

8 octagon

9 nonagon

10 decagon

マクロスフロンティアトライアングラーという曲は登場人物triangle三角形と関係あるんでしょうね。

n アメリカでは1000*1000n、イギリスでは100万n

1 million

2 billion

3 trillion

4 quadrillion

5 quintillion

6 sextillion

7 septillion

8 octillion

9 nonillion

10 decillion

デリバティブ残高でtrillionとか出まくりですね。

双子英語でtwinですが、三つ子からは、

先ほどの「トリプルクアドラプルクインティプル・・・」の語尾に「t」をつけて、

「トリプレット、クアドラプレット、クインティプレット・・・」のように言います。

(参考)

No.132 シングルダブルトリプル・・・次は?

http://fleshwords.at.infoseek.co.jp/qa/qa132.htm

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q106824585

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8D%E5%A5%8F

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2010年01月01日

音展2009行って来たよ〜Fostex見てきました。

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○古い話しですが、音展2009行ってました。

 以前は2009A&Vとして「横浜パシフィコ」でやっていたオーディオイベントなのですが、今年の冬から秋葉原でやることになったようです。在日米軍清和会稲川会横浜県警治外法権特別地区である神奈川県に行かなくて済むようになりましたので、とても良いことです。

 鹿島建設石原都知事4億円献金建立の秋葉原UDFは政治信条の都合上、入場しませんでした。線路はさんで向かい側の富士ソフトウェアの方だけ見てきました。

 主にFostexを見てきました。

スピーカーユニット単体では

FE-En 新シリーズ

M100HR-F(マグネシウム振動板)価格は1本2万円程度の予定だそうです

FW258HR

が展示されておりました。

 FEnシリーズはエッジの貼り付けをコストダウンの都合上、機械化したようです。

M100HR-Fの詳細は知りません。マグネシウム振動板のようです。

MG100HR-SとMG100HRの最終在庫がコイズミに2組ずつでてましたので、同種のユニットが出る前に在庫処分ということなのかもしれません。

GX100

GX102

GX103

G2000

CW200A

RS-2

FW800N (80cmコーン形スーパーウーハー)

が並んでおりました。

鳴らしたのは、GX103 or GX103+CW200A or G2000 です。

G2000はリファレンススピーカーらしい朗々とした鳴りです。

GX103はスリムな筐体に似合わず豊かな低音でした。

C/P考えたら驚異的です。

一般家庭ならGX103メインで十分でしょう。

Y字型のツインセルダクトのおかげなのかわかりませんが、バスレフポート共鳴付帯音があまり聞こえなくなっています。

豊かな低音と共鳴付帯音の低減を実現しています。

キャビネット材質は特注の楠/ユーカリの積層合板だそうです。

GX103+CW200Aだと、コントラバスパイプオルガンの超低音が豊かになります。

CW200Aは20cmユニット密閉型アンプ内蔵MFB(モーショナルフィードバック)です。

○T250Aはどうなりました?

 T250Dというツィーターは通常販売品としてありますが、2009A&VにT250Aというアルニコ版が展示されておりました。音展にはT250Aの展示がありませんでした。Fostexの若い人に聞いてみたのですが、

「ウーハーの発売に合わせて販売します」

というような話しでしたが、今までの事例ですと、展示がないのに突然発売されることはないので、当面発売はないと思います。

 推測なのですが、GX102/GX103はネオジムマグネットのツィーターを使っておりますので、それの類似品を外販するのかもしれません。

 出来ましたら、GXシリーズで使われている、HR形状アルミニウム合金振動板ウーハーを単体販売して欲しいです。

○C/P絶大の完成品スピーカー外販が自作スピーカー市場に与える影響

 私は長岡鉄男先生の教えに従いバックロードホーンスピーカーを愛好して参りました。今後も愛好していくでしょう。昔の映画館ではアンプの出力が数Wしかないので、高能率のバックロードホーンスピーカーは必須だったようです。1954年NHK研究所位相反転型のバスレフレックススピーカーを開発し、アンプの出力も大きくなりましたので、キャビネット構造が単純で小型化ができるバスレフが主流となってきました。

 パソコンモニター用は小型バスレフを使っておりますが、メインホームシアター&オーディオ用はずっとBHでしょう。バスレフとBHでは鳴りっぷりが違うわけです。

 GX100登場時にすでに、C/P絶大のGX100を聴いて、スピーカー自作の必要性を考えなおさなくならなくてはならなくなったと言われておりました。GX103はホームシアーターのメインスピーカーの地位を席巻する実力があります。他メーカーであれば倍以上の値段になるだろうとも評されております。

 GX100キャビネット製造は中国で行っているようです。他のGX103/102もおそらく中国製だと思われます。

 GX103に至っては、単にC/Pが高いだけでなくて、10cmウーハーならではの追従性の高い中音域と、3発ウーハーと優れた設計バスレフキャビネットから豊かな低音が出てます。

 C/P絶大の完成品スピーカー外販が自作スピーカー市場を縮小させる、なんて事がおきかねな事態です。

○FE208ES-R・FE138ES-R後継はどうなりますか?

 具体的に言えば、FE208ES-R・FE138ES-R後継はどうなりますか?ということです。先日、コイズミ無線でFE208ES-Rシナピトンキャビネット・FE138ES-Rシナピトンキャビネットオークションがありました。FE138ES-Rは在庫があるようです。ヤフオクでもたまにFE208ES-R・FE138ES-Rの出品があります。

。FE208ES-Rの振動版はバイオセルロースやカーボンファイバー/セルガイアパルプなど5種類の素材によるラジアル抄紙技術によって振動版を形成しているそうで、職人技で支えられえいる製法だそうです。

 FE208ES-Rと同等もしくは後継機種が発売されないようなら、FE208ES-Rの予備が欲しいところです。
posted by たかおん at 22:34| 埼玉 ☁| Comment(1) | TrackBack(0) | 自作スピーカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月20日

PS3音質評価「4倍サンプリングHDMI接続でもSonyCDP-X777ESに敵わず」

試聴した機材

Sony PS3 (CECH-2000B)

Sony CDP-X777ES

Teac RDS-25XS

NEC CD-10

Pioneer DV-S969AVi-N

Sony TA-DA9100ES

PS3接続方法による変化

PS3デジタル出力として光デジタル接続HDMI接続が出来ます。

デジタル接続の場合は光デジタル角型オーディオケーブルを使います。

HDMIはHigh-Definition Multimedia Interfaceといい、HDMI規格のデジタルケーブルを使って接続します。

一般的に、i-Link>HDMI>>同軸>>>光デジタル

と言われています。

i-Link時間補正がかかります。

HDMI時間補正がかかるアンプがあるようです。

i-Linkは7.1chPCMとDSDを伝送するだけの帯域が足りてないようです。

Sonyのかないまる氏によると


http://homepage3.nifty.com/kanaimaru/PS3/a1.htm

i.LINKは、6チャンネルPCMDSDを伝送する能力をもっています。しかし映画の音を伝送するチャンスはありませんでした。さらに映画制作は8チャンネルでの制作 (ディスクリート7.1チャンネルでの制作) に変わりつつあるようで、 i.LINKの規格を超えてしまいました。そういうわけで、今後はHDMIに急速に移行して行くでしょう。

しかもHDMIは音がよくなる可能性があります。今のところi.LINKとどちらがいいか微妙なところですが、i.LINK進化が止まってしまいましたので、いずれHDMIi.LINKを完全に引き離す時が来るでしょう。現在でもHDMIオーディオ専用の伝送路として使っても十分よいといえますから。


となっております。

PS3での光デジタル接続HDMI接続の差は大きく、

HDMI>>>>>>>>光デジタル接続

ぐらいあります。

 アンプSony TA-DA9100ESです。

 光デジタル角型オーディオケーブルが廉価品であることもありますし、光変換がかかりますので音質の劣化は避けられないようです。PS3の搭載端子は光デジタル端子ではなくて、同軸デジタル端子にするべきですね。ケーブルも安いですし、音も良いです。

 光デジタル接続ですと、ボーカルの定位が出ません。低音も少なく、硬さもありませんし、音全体にコシがありません。

HDMI接続ですと、ぐっと良くなります。

Sony CDP-X777ES vs Sony PS3

Sony CDP-X777ESは同軸デジタル接続です。

 同じくアンプSony TA-DA9100ESです。

PSはアップサンプリング機能があります。CDサンプリングレートを44.1kHzから4倍の176.4kHzに変換できます。LINEAR PCM 176.4kHzを受付けるアンプが必要です。

かないまる氏によると、

「要するにデジタルフィルタですね。性能も阻止帯域が320dBにも及ぶそうです。プロ用、民生用を通じ、デジタルフィルタの阻止帯域は160〜180dB程度が最高クラスですから、これはCELLによるデジタルフィルタ演算限界狙いでしょう。」

ということです。

 PS3の44.1kHzと176.4kHzの差は音場の外側の情報量が増えるところに差が出ます。しなやかさがでるという評価あるようですが、エフェクト情報などが増えることによるものだと思われます。音の本質的な差はそれほどないです。

 Sony CDP-X777ESだとボーカルの音像と定位がPS3よりもはっきりします。低音のアタック感も強くでます。メリハリのあるサウンドです。

 CDP-X777ESとPS3 176.4kHzのどちらが良いかと問われれば、CDP-X777ESに軍配があがるでしょう。

PS3はTAOCのピンスパイクインシュレーターを脚にして、1kg程度の鉛の重しを置きました。但し、かないまる氏推奨の絶縁トランスは入れてませんので、絶縁トランスを入れると評価がひっくり返る可能性があります。

Teac VRDS-25 vs NEC CD-10 vs Pioneer DV-S969AVi-N

 K氏宅で、Teac VRDS-25 vs NEC CD-10 vs Pioneer DV-S969AVi-N の比較試聴をさせて頂きました。

Teac VRDS-25 > NEC CD-10 >>>> Pioneer DV-S969AVi-N

内部搭載DAC使用で、アンプAU-X1111MOS VINTAGEだったかな?

長岡派涎水のVRDS-25とCD-10の骨太サウンドはDV-S969AVi-Nを一蹴します。

外部DACと使った比較試聴でも、VRDS-25内部DACの方が音が良いです。

VRDS-25とCD-10は低音の情報量にわずかな差が出ます。

 A氏がTeac VRDS-25をリファレンスとして残し、Sony CDP-X779ES(CDP-X777ESの後継上位機種)などを処分したところを見ると、CDプレイヤーとしてはVRDS-25が良さそうです。

 Teacの高級ブランドEsotericのP-05はPS3と同じく4倍アップコンバート機能があり、VRDS-NEO(VMK-5)メカニズムを搭載、ジッターを低減するフローレートコントロールに対応したi.LINKインターフェースを装備、ということですので機能面だけみるとVRDS-25よりも更に優位にありそうです。しかし、VRDS-25の骨太サウンドとは違う音作りかもしれません。

○総評

 3万円のPS3Sony CDP-X777ESの音に肉薄していることに驚嘆せざるをえません。私はD-58ESとD-150のバックロードホーンスピーカーを使っているので、音質差が顕著に出ますが、普通バスレフタイプスピーカーなら差も殆ど感じられず、PS3で充分だと思います。
posted by たかおん at 10:08| 埼玉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 自作スピーカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月24日

スピーカー振動板材質の変遷

  スピーカー振動板は主に密度が低く(0.50.6g/cm)内部損失が大きい特性を持つ紙系が用いられます。製作の容易さとスピーカーに要求される特性をバランス良く持っていることから「コーン紙」として寿命が長く、振動板材料の主流となっております。
  コーン紙の製造技術は
1920年代の初期段階では、抄造技術が低く、ドーナツ形状の紙の一部を切り取ってはぎ合わせるというお粗末なものでした。 1930年代後半になってやっとコーン型の型を作りそこにパルプを流し込み成型するシームレスコーンが作られるようになりました。コーン紙の性能はパルプの種類はもちろん、水、ph、叩解、抄造成型、2次処理などそのプロセスが音に大きな影響を与えます。
 従来多く使用されてきた紙系コーンですが、低音域では比較的良い音響特性を示しますが、高音域では歪を生じること、大きな出力が得られないこと、温度、湿度などに環境変化によって特性が変化することなどの欠点がありました。パルプコーンという生き物を扱う上でのばらつきの問題があるのです。それらの欠点を抑えるためにコーン紙を作る際には一つのパルプ(木材繊維)から作られることはまれで、複合的な材料を使うことで音質向上を狙うことが多いです。

 人の可聴域は、
20Hzから15kHzまでありますので、広い周波数範囲で一種類の振動板を理想的なピストン運動をさせ、歪みのない音響特性を得ることは困難でもあります。
 フルレンジユニットを用いたバックロードホーンスピーカーではツィーターを付加することによってトランジェント
(過渡特性)の高い高音域を得て、歪み感をある程度解することができます。
 金属系フルレンジユニットにおいても、ツィーターを付加することにより高音域のトランジェント改善になります。


■紙系振動板材料





















































目的および分類



パルプおよび繊維の種類



主パルプ



SP(サルファイトパルプ)、さらし、末さらしの違いあり KP(クラフトパルプ)、さらし、末さらしのちがいあり



副パルプおよび繊維



単子葉硬質繊維



マニラ麻、カルナウバ揶子、亜麻、綿、カポック、リンター



茎稈繊維



ワラ、竹、チシマササ、ケナフ、バナナ



靭皮繊維



ミツマタ、ガンピ、コウゾ



動物繊維



絹、羊毛、コラーゲン、海草、ホヤ



剛性繊維およびパルプ



レーヨン、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル、オレフィン系(SWP、合成パルプ)



強化繊維その他



炭素繊維



炭素系(PAN、ピッチなど)黒鉛系



金属繊維



ステンレス、モリブデン、スチール



セラミック繊維



iCAL2O3 Zro3、 ガラス、SiO2、ボロン繊維



有機高弾性繊維



アラミド、ポリアミド



無機、有機ウイスカー、その他



グラファイト、ボロン、ボロンカーバイト、シリコンカーバイト、有機単結晶ウイスカー、マイカ、(リン片状)、黒鉛粒など




: イネ科については茎を稈(かん)と呼びます。



■高分子系振動板材料

 高分子材料とは分子量が極めて多く、分子同士が近い距離で並んでいる物質のことです。代表的な素材としてはポリエチレン、ポリプロピレン(サランラップに使われる)などのプレスチック繊維などです。
 これらの材料自体は
1950年代に発明されましたが、スピーカー振動板として利用されるようになったのは1970年代後半からです。70年代に入ると解析技術や計測技術の発達によりスピーカー振動板に要求される物性が一層明確化され、紙系振動板物性値(比弾性率・物質が元に復元する早さ)の改良には限界があり、非紙系材料の新しいものが求められてきました。
 高分子系素材はハニカム構造や他の物質に張り合わせて利用されています。

熱可塑性樹脂

ポリプロピレン(PP)
ポリエチレン(PE)

ポリスチレン、ポリエチレンテレフタート(PET)

ポリメチルメタアクリレート

ピリメチルペンテン(TPX)

ポリオレフィン、ポリエーテルイミド(PEI)

液晶ポリマー(LCP)


熱硬化性樹脂(高い比強度、比弾性率を示す)

炭素繊維(CF)
アラミッド繊維(AF)

熱硬化性樹脂の複合材料(CFRP,AFRP)


■複合化振動板材料

 特徴は比弾性率が大きい、接着構造のため応力集中が避けられる、厚さを増したときの軽量化が図られる(高い曲げ剛性)(大口径化)などがあります。
 
構造としては、ハニカム構造、サンドイッチ構造、多層板などがあります。
CFRP
 Carbon Fiber Reinforced Plastics(炭素繊維強化プラスチック)カーボングラファイト(カーボンファイバー)GFRP (ガラス繊維強化プラスチック)
AFRP
(アラミッド繊維強化プラスチック)

■セラミックス系振動板材料

 セラミックスとは「炉」の中で作るもののことをセラミックスと呼びます。
全結晶ダイヤモンド振動板

 全結晶ダイヤモンドは
2000度に熱したタングステンフィラメントから出る周囲のガスを励気、分解して析出されます。ダイヤモンド振動板は、理論値である音速(17500m/s)に近い16200/sとベリリウムの1.5倍強の速度が得られます。B&W800シリーズのツィーターに使用されています。
 ピュアボロン(
B4C)は2005年に復活したダイヤトーンのDA-MA1のホーンツィーターに採用された材料です。従来の材料にない高い比弾性率と内部損失をもつ物質として注目されています。

■金属系振動板材料

 スピーカーは再生周波数帯域毎にツゥイータ、スコーカー、ウーハーに受け持たせ、全体の特性を向上させています。したがって振動板の材質もそれぞれ異なってきます。ツゥイータは早くから金属系振動板を用いて来ました。
 振動板材料に主として要求される特性に高比弾性率と高振動損失があります。比弾性率の平方根は振動板中を伝わる縦波の速度に等しく、音の伝播速度が速いほど音源の再生の際、高音限界周波数や最低共振周波数を高くして高音域を拡大します。また、振動板中での損失が大きいほど、振動の減衰が速く共振が起こりにくく、フラットな周波数特性が得られます。

 金属は紙パルプより一般に比弾性率は高く、アルミニウムやチタンやマグネシウムも現在使用されていますが、金属中もっとも比弾性率が高いのはベリリウムです。しかしベリリウムは加工性が極めて悪く、複雑な曲面形状を持つ振動板に機械加工することは困難でしたが、あらかじめ加工の容易な銅板を振動板形状に加工しておき、その内面に真空中で蒸発させたベリリウムを蒸着した後、銅を分離してベリリウム振動板を得る方法で、高温の伸びのある純度の高い音色の中・高音用スピーカーが製造されています。

 金属は比弾性率が高い反面、振動損失が小さい、このことは金属が設計によって共振周波数を可聴域外にもっていくことの可能な中・高音用スピーカーに適していても、低音用には向かない欠点があることを意味しています。もともと金属が持っていない高振動損失という特性を付与されユニークな金属に発砲金属があり、ニッケルの発砲金属を振動板に応用したウーハーが市販されています。発砲金属とは、海綿のような三次元の網目状の骨格構造を持つ多孔質金属で、その空孔率は98%にも達し、ポリウレタンフォームのような発泡樹脂に金属粉を塗布、焼結後樹脂を焼去して製造されています。

 超高剛性素材として先に挙げたベリリウム、全結晶質ダイアモンド、ボロン、カーボングラファイトなどがありますが、高音質素材として評価は非常に高いのですが、生産加工が高度であり大変に高価です。ハード系振動板の主流となっているチタン、アルミなどは比重が高かく(重い)、内部損失が低い(減衰性能が引くい)という欠点を持っています。

 チタン、アルミの欠点を改善でき、金属系振動板の特徴を生かした素材として減衰性能の高いマグネシウムが注目されてきました。近年、金型を
200度以下に抑えて過熱する温間プレスによって0.05mmのマグネシウム成形が行なえるようになりました。併せて陰極酸化処理と薄膜電着塗装によって、薄型軽量のマグネシウム振動板の特性を損なわない薄膜の防錆処理を実現しました。
 金属系振動板の
内部損失の低さを補う手法として、Victorオプリコーン(非同心円)、Fostexのリッヂドームセンターラジエーター、HR振動板などがあります。























































 



ベリリウム



純マグネシウム



マグネシウム合金



アルミニウム合金



チタン



紙(参考)



比重(g/cm3)



1.84



1.74



1.77



2.74



4.5



0.6



ヤング率(Gpa)



287



40



41



65



110



 



音速(m/s)



11500



4760



4880



4880



4940



2000



比曲げ剛性



6.1



2.76



2.72



1.78



1.1



 



振動減衰性


(内部損失)



0.005



0.01



0.0044



0.0025



0.002



0.01







主な金属系振動板材料


PZT(圧電スピーカー)


アルミニウム


チタニウム


ベリリウム


マグネシウム合金



■各機種ごとの振動板材質


フルレンジ


DIATONE P-610DB パルコーン チタンのセンタードーム メカニカル2ウェイ P-610MP(復活品)


Fostex


FEシリーズ ピュア・パルプコーン 


6N-FE88ES ESコーン UDRタンジェンシャルエッジ


BC10 バイオセルロース Mo2.2g とローマス 高域は高品質だが低音が出にくい、108Σ 2.7g


BC-120 バイオセロースとケナフ Moは大きめ 5.0g ソフトでやさしい音


F120A マイカ・ファインセラミックス・コーティング多層コーン センタードームはメカニカル2ウェイ


FX120 UPシリーズ後継 バイオセロースとケナフ繊維、マイカ配合の表面材をコーティング


UP120 パルプコーンの表面にファインセラミックス混入の樹脂材をコーティングした2層コーン メカニカル2ウェイ


FF165K 
FF165N
後継 ケナフを主体にバイオセルロースを少量混入  FE164


FF225K  ケナフコーン アルミセンターキャップ Nシリーズ改良型


FX220 バイオセルロースを主体にケナフとの混抄コーン


FE208ES バナナの繊維を使った星型三次元構造シングルコーン


PS200 硬く丈夫で軽いコーン、フィクスドエンジに近い強靭なサスペンション PA


MG850 
純マグネシウム リッヂドームセンターラジエーター


FE206ES-R ESコーンにラジアル抄紙技術


FE208ES-R ケナフ、カーボンファイバー、バイオセルロース、他2つ


MG100HR-S HG100HR純マグネシウHR振動板


ラジアル抄紙::コーン従来の抄紙技術では難しかったコーン紙の密度分布をコントロールし、中心部から外周部にかけて次第に密度を変化させることの出来る新開発抄紙技術


HR振動板:HP振動板の直線部にラウンドをつけて形状を若干変更したので"HR振動板"


補足 JBL LE8T-H コーラルのFシリーズやフォステクスのUPシリーズの原形ともなった名器。


JENSEN


J124FR カポック J165FR


JDS130MKU グラスファイバー系コーン ソフトドームのツィーター JDS165MKU


NDX16 カーボンクロス


JORDAN


JX62S アルミコーン


JX92 アルミコーン


Techics


10F10 パルプにコーティング、アルミセンターキャップ めり張りがある 10F20 14F10 16F20 20F20


20F10 センターキャップはボイスコイルから放射される高域を押さえる役割を持っています

採用されている純銅ショートリングにって高域のインピーダンスを抑えています

Victor

SX-100
コーン・センタードーム共にアルミ メカニカル2ウェイ

ツィーター

Fostex
FT17H アルミダヤフラムにプラスチックホーンFT27D 合繊系ソフトドーム・トゥイター、プラチックフレーム
FT38D アルミドームに多孔質ファインセラミックをプレーティング
FT48D UFLC
振動板
FT60H
グラスファイバーを樹脂でサンドイッチし、更に表面金属蒸着、裏面樹脂膜でカバーした5層構造ダイヤフラムT300A PCPD Φ40mmダイヤフラム
T500A PCPD
Φ20mmダイヤフラム アルミ合金に多孔質セラミックスプレーティング音もさわやかで繊細で美しい
T500A MK
U 純マグネシウム
T250D
純マグネシウム Φ25mmリッジドーム


Pioneer

PT-R9 ベリリウム・リボン線
PT-150
ベリリウム・ドーム

Techics 

5HH10 チタンダイヤフラム

Victor
SX-500DU シルク・ソフトドーム


YAMAHA

JA-0506U ジュラルミン(アルミ合金)


ホーンドライバー

Fostex
D1400 D1405
チタン合金ダイヤフラム


Pioneer TAD TD-4001 TD-2001 ベリリウム


エール音響 チタン・マグネシウムなどを使用。近年はベリリウムへの振動板換装サービスを行なっています。

参考書籍

新版 スピーカー&エンクロージャー百科 監修 佐伯多門長岡鉄男のオリジナルスピーカー設計術 Spesial Edition 基礎知識編
posted by たかおん at 11:12| 埼玉 ☔| Comment(1) | TrackBack(0) | 自作スピーカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月29日

D-7系の再評価とコニカルホーンの復権

○評価の高いD-7&D-7mk2系
 長岡鉄男氏の「観音力」の自作スピーカーランキングの6位にD-7が入っております。
D-7系をまとめた票数でのランキングではあるものの、6位入賞について長岡先生は
「意外だった。エポックメイキングなモデルではないからだ。」
とコメントしております。
 私もD-7系はD-50系であるD-55/D-77の登場でその存在価値を失った、と考えておりました。
キャビネットの剛性を追求したD-55にくらべて、D-7は明らかに剛性は低いのです。

D-7mkIIIのモデリング 07/12/22
http://tzaudiocrafts.web.fc2.com/D7mkIII.htm
-↑から転載開始-
斜めの配置が多くてモデリングは大変だった。もうD-77があるのでこれを製作される方はいないと思うし、工作の難易度もかなり高いと思われる。しかもバッフルや側板が一枚だし、背面板にいたっては板の節約のためか途中で切れているので、エンクロージャとしての剛性がイマイチ低いように思われる。ただし、サブロク4枚で2本できるのだからCPはとても高い。EΣ系は丸い縁が当たるので取り付けられない。
-転載終わり-
 しかし、「観音力」6位入賞の実力に相応しく、私がさまざまな方から評価をうかがった限りにおいてもD-7系の評価は高いようです。長岡先生が母屋で長く使っていたということだけはないようです。
 D-3やD-7などの斜め板組み立ては難しく、歪んだりしたりするそうです。D-50から割り切って直管仕様にしたからこそ、マニアの間だけとはいえ普及したと言えるようです。

○空気室の形状と音質
 空気室はローパスフィルターとして機能するそうです。
 評価の高いD-55は空気室とスロートにユニットを支える補強板が入っています。これが空気室内部の定在波を押さえてるのではないかと思われます。
 ネッシー系も補強板が垂直に立っていますが、定在波対策だと思われます。
 SDM方式という十字の桟でスピーカーユニットを後から押さえるという手法があるのですが、ユニットの制震作用だけでなく、空気室内の定在波を押さえるという、両作用があるのではないかと思われます。
 『D-58ESは何故こんなに音が悪いのか』というWebPageがありまして、かつて何度も読み返したのですが、いまいち意味がよくわからなかったのですが、FE208ES-Rの登場や、あちこちでいろんなシステムで聴いたり、意見交換してみてここ最近になってようやっと意味がわかり始めています。
 『空気室を構成する側板部分の厚さが25mmになるまで削りました。5回に分けて削ったのですが,少し削るごとにキャビネット自体がエージングを要求するように感じられます。 』
どうやら、側板を削ったところ、痩せた音が
『沈み込むような深いチェロの音が十二分に聴こえ』
るようになったそうです。
結論に至った、”側板を削ったら良くなった”という因果関係はよくわかりませんが、推測すると剛性もほどほどの方が板が振動することによって力を逃がす作用があるということなのかもしれせん。
・・・などと通読したところいくつかインスパイアされる点がありました。

○D-7mkIIは音が良かった?
 先に述べたとおりD-7系までの音道の開口方式はコニカルワイドのカスケード接続です。それ以降はコンスタントワイド(直管)のカスケード接続になっています。
 私は肝心のD-7mkIIを聞いたことが無いので、なんとも言い難いのですが、D-7mkIIはFE-203Σ×2発だったので、振動板総面積としては大きく、低音の厚みもあったものと思われます。
 D-58ES+FE208ESは低音が薄く、D-55+FE208ESの組み合わせがベストマッチと言われています。D-58ES+FE208ESを使っていましたが、確かに低音が薄かったです。D-58ESはスロート断面積が振動板面積の1.1倍。D-55は0.9倍だったと思います。長岡鉄男先生自身が打ち出した公式を逸脱する数値で設計したのは、超オーバーダンピングユニットに対して低音のレベルを稼ごうとされたのだと思います。音道の長さが延びたので、低域の伸びはありますが、音圧レベルが低いです。
 ちなみに、D-58ESのスロートを途中まで少し狭く改造したものは音が良いそうです。(重要)

後日、D-55+FE208ESは試してみる予定です。

○チューバシリーズの登場
 TQWT方式というのがありまして、Tapered Quarter Wave-length Tubeの略で、日本語でいえば「テーパー付き1/4波長共振管」だそうです。
 バックロードホーン方式より低音が伸び中域がクリアです。空気室が無い共鳴管タイプなので背圧がバックロードホーン(BH)よりも低いようです。
 TQWT方式を用いたチューバベーシックというのがございまして、図面が雑誌に公開されています。添付の図に合わせたり、三角の棒を使って斜め板組み立ての工作難易度を下げています。
 ユニット装着部下の細長い三角室がミソだという話しです。
低域は伸びます。25Hzまでレスポンスがあるとかいう事です。BHとは明らかに違う音がします。BHはバスレスポートのつなぎ合わせ動作、ホーン動作、共鳴管的動作の複合体だと言われていますが、低音の鳴りはバスレフっぽい強調された出方をします。
 一方、チューバ系は共鳴管コニカルホーンが連続するスタイルなので、くせの無い素直な低音です。BHを聞き慣れていますと、100Hzあたりが薄いような気もしますが、周波数特性としてはフラットなのかもしれません。
 チューバ方式のキャビネットにFE138ES-Rを装着したものを聞く機会があったのですが、ものすごい超低域の伸びで、部屋全体がビリビリと振動していました。真空管アンプだとバランスの良いサウンドなのですが、アナログアンプだとハイ上がりに聞こえました。
 BHの定説では開口部の大きさの振動板ユニットと同じ能力の低音を得られる?といのがあったと思うのですが、開口部は小さくても床がホーンの延長として働くので問題無いのかもしれません。
 BHの音道長は3.2m程度に納め、TQWTでは超低域を狙わずに短めぐらいがベストかもしれません。
 スワン系BHはスロートが長いので低音の量感が得られていると思います。共鳴管動作要素が強いようです。
 チューバシリーズなどを観察していると、楽器のラッパよろしく、断面積の開口率は低いまま抑えた方がかえって良いのでしょう。

(参考)
D-58ESは何故こんなに音が悪いのか
http://www.nihonkai.com/tam/d58es/4.htm
唱わないキャビネットに存在価値はあるか
http://www.nihonkai.com/tam/d58es/6.htm
posted by たかおん at 22:46| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 自作スピーカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする