2007年03月29日

長岡BH、奇蹟の軌跡『FE208ES-R登場』!

FOSTEX(フォステックス)の「レッツクラフト! クリエイティブセミナー」
3月10日に秋葉原ラジオ会館8Fにて行なわれた、FOSTEX(フォステックス)の「レッツクラフト! クリエイティブセミナー」の報告。
話題の限定版新製品の「FE208ES-R」の発表・試聴及び、ステレオ誌の「長岡鉄男のオリジナルスピーカー未完成モデルをつくる」というコーナーで作られたスピーカーの試聴記。

■「BS92(9月号掲載)」
16cmフルレンジユニット(FE167E)一発。
スリットタイプのバスレフ。
音鮮度は良く明瞭。
低音が、バスレフっぽい音色。
フルレンジ一発なので、ツィーターが無い分ナローレンジ。

■「BS-91.1(10月号掲載)」
20cmウーハー(FW208N)&ツイーター(FT28D)(逆相)による、2Way。
高音明瞭。低音伸びてる。ベース音明瞭。
低音はBS92と同じくバスレフっぽい。
高音はドーム型なりの軽い感じ。

■「F-168(1月号掲載)」
「世界でただひとつ自分だけの手作りスピ−カ−をつくる」(講談社)から
ウーハー(16cm)が上に付いたモデル
特性はよい、フラット
ツイーター「FT48D」にATTをいれて15db下げ。
ウーハーはコイル無しでスルー接続。
低音は不明瞭で良くない。
おとなしめで無指向性の効果で音場感覚は良い。


■「D-16」12月号掲載
FE-168EΣを使った、ブックシェルフ型?の正方形に近いスタイルのバックロードホーンSP。
T925A 0.47μF 逆相接続
40Hzまでレスポンスあり。深みのある低音。
低音に付帯音があり、少し不明瞭
ボーカルのびやか、張りの強い中音域、全体的に鮮烈な音色。
高音も鮮烈。

■「F−183.1(07年3月号掲載)」
TQWT(Tapered Quarter Wave-length Tube)型SP。
おとなしめだが、素直な低音。
低音の音量は低い。
音は細身。
笛の音は良い。

■「MX-11?(2月号掲載)」
ダブルバスレフ型マトリクスSP
音場は広かったり狭かったり、不思議
低音出なさすぎで論外。

■FE208ES-Rについて
FE208ESよりも5mm奥行が浅く、そのまま、D-55やD-57にも装着可能。
バイオセルロースをベースとして超高弾性カーボンやマイカなどを混抄したハイブリッドコーンになり振動板質量はESの15gから12gと軽くなった、一方、強度は増した。
バイオセルロースとカーボンの2つの成分で55%を超える。
金属並みの伝播速度と、高い内部損失を持つ、理想的な振動板素材のバイオセルロースはからみが弱い。
バイオセルロースが高い含有率の振動板は40年以上のキャリアを持つベテラン2人しか製造出来ない代物。
センターキャップは純マグネシウムで、ボイスコイルボビン直結メカニカル2ウェイ。
バイオセルロースによって、23kHz(−10dB)まではハイブリッド振動板で再生、純マグネシウムセンターキャップは30kHz以上を再生。
208ESは高音域の歪みを避けるため、13Khzより上を落として設計、208ES-Rでは高域を伸ばして、かつ高域・中域の逆共振(歪み)減を実現している。
3.1kg外磁型アルニコマグネット磁気回路
ESのフェライトマグネット2枚による反発磁気回路を超える低歪を実現。
ポールピースには4Nの純鉄を採用し、音の広がり感が向上。
ESのフレームはアルミダイキャストだったが、ES-Rは亜鉛ダイキャストフレーム。
P208真鍮アダプターリングは高域に真鍮の鳴きが乗るので不要とのこと。

■D-57(シナラワン合板)+FE208ES-R
他の機種に比べて、すごい情報量。
ツィーターが無いにも関らず、高音も鮮明にでてる。
全体域高音質、低音はごりっとした感じあり。
多少、BH的付帯音あり。

■D-58ES(シナアピトン積層合板)+FE208ES-R
D-57よりも低音の量感、ローエンドの伸びがあり。悠然とした音。
中高音域はD-57と同等。

■長岡バックロードホーンは長期的には滅亡する
いろいろ比較視聴できて良かった。
TQWTの共鳴管タイプの低音の素直さは特筆物だろう。(但し低音の音量は低い)
F-3000(ネッシー系)の自作を考えているので、音色の参考になった。
バスレフの低音には限界がある。マトリクスSPは再生ソースによって七色変化してトリッキー。
あとは、D-57やD-58ESのメリットを強く実感した。
D-16もD-57やD-58に近い音色だ。
バックロードホーンの良さは低音の抜けの良さだけでなくて、中音の張りにある。
ボーカル帯域の密度が高く、切れも良い。
低音は多少付帯音を感じるが、私の経験だと、BHはデジタルアンプで再生すれば付帯音を低減できる。
デジタルアンプは逆起電力の影響を受けない為か?
会場は満席どころか、立ち見まで出た。私も立ち見だった。
かといって、精々200人程度の話しである。
FE208ES-Rが1本75000円が高いかどうかという以前の問題で、FE208ES-Rを活かすキャビネットをどうやって調達するのかという問題がついて回る。
D-58ESかF-3000(ネッシーmk3)クラスは最低限必要だろう。
既に持っている人は換装するだけだが、持っていない人は自作する?
はっきりいって、自作は止めたほうがよい。
自作の経験がある人は、年齢にもよるが、自作する気にならないだろうし、自作した事ない人は自作してみたい気になるかもしれないが、恐ろしく手間ひま掛かることを前提として行動したほうがよい。
途中でぶん投げるハメになるのなら、作らないほうがよいだろう。
かといって、ヤフオクで出物があるかといえば、スーパースワンはよく見かけるが、D-55をたまに散見する程度である。
D-58はほんとに僅かに見た程度。D-57の針葉樹合板を使った安い品は針葉樹合板高騰後見かけなくなった。
D-150(モア)は「モアの巣箱」本家の首が短いのが出たことあるが、その後、落札者がそのモアを売りに出していた(;^_^A アセアセ・・・。
モアで設計通りの高さのは1度見たきりだ。しかも、それは自分が落札して使っている(笑)。
ネッシーの出物はみたことない。
合板が高騰しているのも自作SPを阻む要因だ。
最大の疎外要因は、BHの音を聞いたことの無い人にメリットを自覚して貰うのは不可能だし、BHの音を聞く機会なんてない。
BHのメリットは長岡先生が書かれていたものの、繰り返しになるが、解りやすいポイントは抜けの良い低音だろう。
DVD-VideoはDTS録音になって、ダイナミックレンジが格段に良くなった。
『ヒトラー最後の12日間』や『トップをねらえ2』は恐ろしい程の高いレベル(音量)の重低音が入っている。
それらを再生した時、映画館の腐った低音を一蹴する。
金払って腐った音響システムの映画館で時間を過ごすのは、もったいない。
けれども、それが一般的な事なので、誰もおかしいと思わない。
誰もおかしいと思わないことに異議を唱えてても無駄なことは痛いほど自覚させられているので、私は自分と理解のある人たちだけでBHのダイナミックレンジの広い生々しい低音を楽しむことにする。
長岡教を布教する必要はない。何せ、布教しても伝搬しないのはみえみえである。
世に蔓延した一般常識を覆すのは容易でない。一般常識を覆すことに執念を燃やした長岡先生がいかに立派で、偉業を成したのかは、長岡BHを眼前に据えて「音」を楽しむ人たちにしか理解出来ない。
BH自身は1930年のアメリカ発祥の技術である。長岡先生のD-1からD-9はアメリカのモデルを踏襲している。
1987年長岡先生設計のD-55頃からFostex側がQoの低いBH向きの限定ユニットを製造しだしてからムーブメントが起きた。長いBHの音道をドライブするだけの磁気回路を実装したFostexのユニットと、それに適当したキャビネットを設計した長岡先生のコラボレーションが奇蹟を産んだ。その奇蹟は2007年FE208ES-Rの登場によって頂点を迎えようとしている。
posted by たかおん at 00:23| 埼玉 ☀| Comment(2) | TrackBack(6) | 自作スピーカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月15日

低域について深く考える

○AE86さんの家に行ってきました。
先日、長岡派東の横綱AE86さんの家に行ってきました。
http://www2.plala.or.jp/takatsugu/index.html
自作派ホームシアター「ネッシーの棲む家」と書いてありますが、「棲む」という表現がぴったりな雰囲気でした。
アナログレコード再生機器から最新の映像機器までオーディオ&ビジュアルの歴史のすべてがそこに凝縮されているといっても過言ではない状態です。
さて、フロントは左から25cmユニット2発のサブウーハー+ネッシー(15mmシナ合板2枚重ね)+
AURA18inchユニットスーパーウーハー+ネッシー(センター用)+以下左に同じ順にならんでいます。
しかも、サブウーハーの上にさらに、25cmウーハーユニット装着のサブウーハーが置いてあります。
AURAのスーパーウーハーがでかいことでかいこと。
http://www2.plala.or.jp/takatsugu/SUBWOOFER.htm
リスニングポイント直斜め後にリアカノンU、最後部にリアサラウンド用ネッシーがあります。
スピーカーが有りすぎです(笑)。
オーディオ用はフロントサブウーハーとネッシー(+TD-4001+TD-2001+JA0506)で、
ビジュアル用途の時はその他のスピーカー群を動かせるように結線してあるそうです。
ドライバーはバックキャビネットを外して、ネッシーの上に置いてあります。特にTD-4001の支配力は圧倒的で、
緻密でありながら金属的な響きが感じられない高品位なサウンドとなっています。

○低音の強化
AE86さんはネッシーを100Hz〜800Hzまで使っています。TD-4001は800Hzより上です。(だったと思います、あやふやです)
その上をTD-2001・JA050(砲丸ホーン付)と繋いでいます。
100Hz以下は25cm*2発のバスレフ式サブウーハーと25cm*1発の密閉式サブウーハーを使っています。
スーパーウーハーの上においてある25cm*1発の密閉式サブウーハーは実験のための暫定使用なのか、
定位をよくするために狭い面積にユニット群を納めようとしているのかは判然としませんが、
結果として音の定位はビシっと決まっています。
センターのネッシーが鳴っているのかと勘違いしてしまいました。
私は普段バックロードホーン(以下BH)の低音を聞いていますので、25cmウーハーの作り出すゴツッとした低音と音色の差を強く感じました。
ウーハーの低音は芯のある硬い「ドスッ」としたドスの聞いた低音です。
ジャズやフージュンサウンド、あとポップスやロックでは硬い低音は栄えます。

○マルチユニットドライブのメリット
途中で、アキュフェーズのF-25(チャンネルデバイダー2台をモノラルで使用(^-^;)を操作して頂いてネッシーを100Hz〜20Khzにして比較視聴しました。
FE208ESのフルレンジ使用は明らかにTD-4001を噛ませた時よりも、荒く粗雑な音色になります。
FE208ES単体使用でのボーカルの抜けの良さなども感じられますが、やはり、TD-4001を使ったマルチユニットドライブのメリットは確実にあります。
ベリリウム振動板の独特の音色というのはあまり感じられません。
聞いたこと無いから比較できないだけかもしれませんが、金属臭さを感じさせない落ち着いた音色です。
アルミ振動板のコンプレッションドライバーはアルミ特有の軽い音になるようです。
実用金属素材としてはマグネシウムがベストのようで、PioneerやFostexが純マグネシウム振動板を開発しています。
マグネシウム振動板の開発
http://pioneer.jp/crdl/rd/pdf/14-3-8.pdf
マグネシウムの圧延技術が進歩して実用になったようです。
Fostexの佐藤氏にホーンドライバーD1400にマグネシウム振動板を実装したモデルの製品開発はどうでしょうか?と聞いたら、
ぜひやってみたいとのお返事でした(実現するかは不明です)。
マグネシウム振動板はベリリウム振動板と違って廉価で作れるようですので、
PioneerなりFostexのマグネシウム振動板コンプレッションドライバーに期待したいところです。
JBLの2440(4inchコンプレッションドライバー)は低域の信号に弱いようです。TD-4001は6db/octのネットワークで40μFまで耐えたそうです。
TD-4001は大電力の入力にも耐えるようで、ベリリウム振動板は素材としての良さだけでなくて、大音量を稼ぐ振動板としても高性能を発揮するようです。
ですので、現時点では音質や耐入力の関係で、PioneerのTD-4001の中古を探すのが良いようです。

○ネッシーの棲む家AE86サウンド
一言で言えば、低域から高音域まで強化され尽くしたサウンドと言えるでしょう。
ベースのアタック音やバスドラはきっちりタイトに再生され、ボーカルは艶やかな音色で眼前に定位します。
一部、DCX2496デジタルチャンネルデバイダーが入っているとはいえ、他のデバイダーやアンプはすべてアナログです。
AE86さんは「デジタルは食わず嫌い」ともおっしゃります。
アナログ伝送であれだけの低域のパワーを稼ぐのは大変な事です。
サブウーハーを鳴らしているのソニーの弩級パワーアンプ(上フタ開けっ放し)で、他に、SM6100SAが6台積み上げてありますし・・・・。
http://www2.plala.or.jp/takatsugu/SYSTEM.htm
とにかくシステムは巨大で複雑です。
膨大な機材と電気を大量に投入して造る全帯域パワードサウンド、それがAE86サウンドの神髄と言えるでしょう。

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○100Hz以下の低音をどうすれば良いのか?
個人的にはウーハーの低音はあまり好きではありません。
それだけ聞いていれば何も違和感ないのかもしれませんが、一度BHの低音を聞いてしまうと、もう戻れないのです。
ただ、BHの低音の薄さ(軽さ)は気にはなります。
デジタルアンプで、低域の弱さは改善はしたものの、コンプレッションが強くかかったJ-Pop等では不自然な鳴り具合を見せます。
機竜が唸るとき〜低音
http://www.geocities.jp/tomomiusagi/teion/01.html
↑ここにすべてが書き表してあると言って良いかもしれません。
「通常は鳴ってるか鳴ってないかわからないような低音なのだが、ちゃんと加工せず入ってるものには俄然威力を発揮し、爆発する。
加工系でも、よく低音の力感の差を出す・・・・」
仮に100Hz以下だけを増強するとなると、今度はチャンネルデバイダーが必要になります。
下の周波数だけを急峻にカットするにはパッシブ(コイルとコンデンサーの)ネットワークでは容量が巨大になり、
情報量が削ぎ落とされ、なおかつ詰まったような鳴りになります。
私の場合は既にあるD-58ES+D-150(モア)にネッシー系をサブウーハー的に付与して100Hz以下で鳴らそうと思います。
モア単体だと、戦争映画の爆発音ではいかにもモアが鳴っているという感じですが、D-58ESを付加すると、部屋全体が鳴ります。
低音の音源が分散されるせいなのか、理由はよく解りません。
もう、これで十分かと思うのですが、単にユニットが余っている(FE206ES-R)ということと、ネッシー系を作ってみたいという事から、
100Hz以下再生用のサブウーハーとしてネッシー(F-3000mrkV改)を構想しています。

○チャンネルデバイダーについて
マルチユニットドライブのネックはチャンネルデバイダーが高価なことです。
AccuphaseのDF35が有名ですが、論外の値段です。
DF25の中古でも高いです。
御薦めは BEHRINGER ULTRA-DRIVE PRO DCX2496です。
http://www.behringer.com/DCX2496/index.cfm?lang=jap
メインを駆動するデジタルアンプでディレイが使えれば、サブウーハー用駆動用の信号を流すDCX2496とタイムアライメントを調整する事ができます。
★デジタルアンプでマルチ構築!DCX2496フルデジタル化基板
http://page5.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/e51485318
【JBL43Freak】
http://jbl43.com
↑こちらでDCX2496にデジタル出力端子改造を請け負ってくれます。
AE86さんによると、アナログのチャンネルデバイダーよりもむしろ音に厚みがあるそうです。
低域は良いようですが、中高音域はいまいちのようです。
「中高域のクオリティは少々物足りない低域と中低域までなら充分なクオリティとしてお奨めできる」
http://www2.plala.or.jp/takatsugu/2004project.html
とされています。

○超低域の扱い
眉をしかめる人もいらっしゃるかと思いますが、超低域がハイレベルで録音されているのは自衛隊演習の生禄です。あとは花火の生禄でしょうか。
始めはヘリコプターのミサイル発射音などが「ペタペタ」などといっていますが、
擲弾砲の発射音等はバックロードホーンでは音にならない超低音が高レベルで録音されておりますので、
スピーカーユニットが目に見えるぐらいバタバタと前後に触れます。
具体的な周波数はわかりませんが、BHでは30Hz以下ぐらいは音に変換されないようです。
ですから、サブソニックフィルターを入れて、30Hz以下は別にスーパーウーハーを設置した方がよいかもしれません。
AIRの暇つぶし日記 機竜のカットオフ
http://diary1.fc2.com/cgi-sys/ed.cgi/airair/?Y=2006&M=8
↑ここを読みますと、ネッシーで
「超低域(30Hz)まで駆動拡大した影響による中域劣化は一切感じられない、どころか、むしろ全域にわたって押し出し感が増したよう。」
ネッシー系の話しですから、バックロードホーン(BH)と共鳴管とでは背圧のかかり具合に差があることを多少勘案しますと、
単純にはBHには適用できないかとは思います。
ネッシー系は16Hzまで再生するようでから、むしろBHの方が超低域の信号に弱いと推定されます。
ちなみに、BHの耐入力について長岡鉄男先生は以下の様に記しています。
「フルレンジの耐入力は低域の振幅で決まる。BHはホーンロードがかかっている帯域では、密閉よりもコーンの振幅が小さい。
しかしホーンロードがかからなくなる帯域では後面開放箱と同等で、コーンの振幅は密閉より大きくなる。
従ってホーンロードのかかる50Hz付近までの帯域では耐入力は特に大きく、ロードが全くかからない25Hz以下では耐入力は小さい。
通常のソースに対しては耐入力は特に大きいシステムといえ、サブソニックフィルターを使えば、耐入力は常に大きいといえる。」
結論としては、耐入力を稼ぐ観点や、中音への悪影響を勘案すると、BEHRINGER DCX2496で DC〜30Hz と 30Hz〜100Hz とわけて、
30Hz以下は大型のウーハーを使った密閉型スーパーウーハーで再生したほうが良いかと思います。
後面開放型の方が超低域を狙えますが、密閉型の様な空気バネは効きませんので、トランジェントが悪くなると思われます。

○パッシブネットワーク回路予備知識
コンデンサーはオイルコンデンサー系が良いようです。
ジェンセン オイルコンデンサー
http://audiomijinko.web.infoseek.co.jp/accessory/capacitor.html
が定番ですが、今となっては入手性が悪い上に高価です。
ボックスタイプの高耐圧オイルコンデンサーが音質が良いともされております。
http://members.jcom.home.ne.jp/2240481201/touhou400wv.htm
↑MIDI音楽も御薦め(笑)。
ただ、エージングにかなりの時間がかかるようです。

コイルは木製コアを巻いた銅箔コイルの最も音質が良いそうです。
http://www.ritlab.jp/shop/product/parts/coil_jantzen3.html
↑JANTZEN製です。
Mundorf製も同様の製品があるという話しですが、見つけられませんでした。
コイルはコンデンサー程の音質差はないようです。

○デジタルチャンネルデバイダー予備知識
ソニー技術者かないまる氏によると、デジタル伝送は「同軸>光」の音質クオリティのようです。
光変換が間に入ると音質劣化に繋がるようです。
一般的なDVDマルチプレイヤーは同軸1系統・光1系統です。
パッシブネットワークとデジタルネットワークが混在する環境の場合はデジタル出力2系統共に使う形になります。
中高音まで使うメインアンプ(デジタルの場合)は同軸接続したいところです。
BEHRINGER DCX2496は光デジタル入力端子はありませんので、光→同軸変換機が必要です。
AT-HDSL1
http://ascii24.com/news/i/hard/article/2006/01/17/660034-000.html
↑このような物がありました。
台湾製でもっと安いものもあるようですが、定評のある製品を選んだ方が良いでしょう。

posted by たかおん at 23:00| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 自作スピーカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月26日

ミューズの方舟「自作スピーカーコンテスト2006」に行ってきました。

2006年11月12日(日)にミューズの方舟「自作スピーカーコンテスト2006」に行ってきました。
毎年、品川区立中小企業センター3階レクリエーションホールで開かれております。
今年のテーマは「FW168N(1本)+1機種(複数使用可)」でした。
(来年のミューズの方舟のイベントでは改装中の予定のため品川区立中小企業センターは使えないそうです。)

○来訪者について
出品は8作品で、会場の来訪者は100人強だったそうです。半分位は常連客?で、見内の会合という雰囲気に近いものがあります。また、総じて年齢層が高く、20代は極わずかでしょう。30代でも若い世代に分類される感じです。
このコンテストの試聴は無料であり、ミューズが配布した参考資料は28Pにも及び内容も資料性の高いものです。しかも、無料です。
また、8作品もの差異が短時間に聞けるというのはなかなか体験できるものでもなく、とても貴重な機会にもかかわらず、たったの100人程度しか人が来ないというのは解せません。
オーディオという趣味の退潮を意味しているのか、長岡鉄男氏(2000年5月)の神通力の低下を意味しているのかわかりません。
私個人としては、オーディオに限らず大資本主導の消費社会の「成熟」の果ての結果、ユーザーから「自作精神」を駆逐してしまったのだと考えています。

○試聴した感想
今回のテーマはウーハーユニット(FW168N)ですので、バスレフ方式が最も向いているようです。
音質・総合共に前田会長の「ピカイア」が受賞しました。
SDM方式(十字の桟でスピーカーユニットを後から押さえる)、キャンセルマグネットと銅板の実装、3Dスパイラル(スクリュー状)ホーンの実装、鉛テープでユニットダンプ、銅球を使用したインシュレーター使用等、おおよそ投入出来る技術はすべて投入したといえる作品でした。
FW168Nはネットワーク無しでスルー接続、ツィーターはLo-DのHS-33D 003(2.5cmハードドーム)2db落ち。
このHS-33Dというハードドームツィーターは長岡先生も書斎でお使いになられていたそうで、金属振動板らしい先鋭さと落ち着いた音質を兼ね備えた音色でした。
・ ソフトドーム系はホーンツィーターよりもソフトです。
・ リボンツィーターはしっとりした音色です。
つまるところ、バスレフタイプの自作スピーカーは大音量時にユニットがビリつかず、なおかつ背圧をかけないようにするというのがミソのようです。
また、バスレフ型はポート共振が強調されるきらいがありますが、3Dスパイラルホーンはそれを押え込む作用があるようです。
単純にダンプしているというわけではなくて、独自の理論があるようです。
http://www3.ocn.ne.jp/~hanbei/intro.html
前田会長の作品は一言でいえば緻密に音を追い込んだモニター調です。FostexのRS-2と同傾向の音作りと近いようにも感じられました。

「砂の器」という海老澤氏の作品が、「アイデア」・「仕上げ」の部門でトップでした。
ソフトドーム用のホーンは棚板を加工したものです。上下は平行ですので、商用のエクスポネンシャルホーンよりは性能が落ちるかもしれませんが、手っ取り早く自作するのは都合がよいでしょう。
キャビネットは奥行を多くとって、斜めに板を渡して、デッドスペースにはジルコンサンドを入れてダンプしておりました。
重量では出品作品中最も重いでしょうとおっしゃっておりました。
ネットワークは6dbクロスでシンプルなものでした。
この作品も前田会長と同じく3Dスパイラルホーンを使用しております。

○ウーハーにはバスレフ方式が最適なのか?
バスレフはどうしてもバスレフっぽいポート共振の音が耳につきます。
このポート共振音が、歪みっぽい低域サウンドで嫌われます。
かといって、バックロードホーンやTQWT方式(テーパークオーターウェーブチューブ)だと、どうしても緩い低音になりがちです。
TQWT方式の太田氏のノンストは低音が伸びやかで、もっとも素直だったような気がします。ただ、低域の音圧レベルが総じて低い気もしました。
天野氏のSUT-160はスロートを振動板面積の0.5〜0.6倍に絞ったそうですが、それでも、ホーンの共鳴附帯音が耳につきました。
ウーハーを使うという時点で、TQWT方式を詰めていくか、バスレフ方式でポート共振音を押え込む方向の音作りということになるようです。
前田会長の「ピカイア」や海老澤氏の「砂の器」に共通するのは3Dスパイラルホーンでポート共振音を押え込むということと、ユニットやキャビネットを強化及びダンプして余分な共振を押え込むという手法です。
このことは、すべての自作スピーカーに通ずる共通項だと言えるでしょう。

○自作する意義
スピーカー(の箱)を自作する意義について問われれば、逆に
「スピーカー以外に自作する意義があるものがあるのか?」
と問い返したいです。
家具等は市販品の方が安く、高度な技術を要するものはそれなりの工具も必要です。
昔ながらの職人さんはノミやカンナのセットだけで、緻密な家具を作り上げますが、そのようなことは素人風情には一朝一夕ではできません。
スピーカーの自作が意味を持つ背景には、メーカー製スピーカーは低廉化と超高級モデルの二極化が進んでいることも挙げられます。これでは、まるで今の日本社会の裏映し状態です。
また、メーカー製スピーカーは総じて低能率であり、高能率なユニットを使った自作スピーカーとは音色が似ても似つかないのです。一端、高能率ユニットの伸びやかな低音や緊張感のある中音に慣れてしまうと、メーカー製のスピーカーは抑揚のない「つまらない音楽表現」に聞えてしまうのです。

○ バックロードホーンと共鳴管
長岡鉄男氏が遺した自作スピーカー群でも、異彩を放っているのがオーバーダンピングの高能率ユニット使用を前提として設計されたバックロードホーンや共鳴管です。共鳴管についてはネッシーJr.ESの24mmラワン合板使用モデルの作成を検討中です。
低域中だるみのネッシーはサブウーハー必須なので、低音の芯が感じられる硬さについては問題ないようですが、バックロードホーン系は基本的にフルレンジユニットをバックロードホーンの箱につけて、ツィーターを付与するスタイルなので、かねてから低音の音質について議論がなされてきました。
http://www2.plala.or.jp/cgi-bin/wforum/wforum.cgi/takatsugu/wforum?mode=new_sort
http://www.nihonkai.com/tam/d58es/4.htm
バックロードホーン【D-58ESやD-150ES(モア)】には再生するソースによって向き不向きがあるのは確かで、モアはクラシックで最高の鳴りを見せまするが、コンプレッションのかかったJ-Popでは不自然さがあり、また、一部低音域でレベルが低いところがあります。
D-58ESはモアよりも低音のアタック感がありますが、ウーハーを使ったシステムよりは低音に芯が薄く感じられます。
しかし、圧倒的にアドバンテージが感じられるのが、爆発音や銃声のSE音です。
DVD時代になったSE音の音質はめざましいものがあり、また、音楽CDよりも視聴する割合も高くなってきています。SE音はダイナミックレンジの広さでそのリアリティが決定され、背面の抜けているバックロードスピーカーにおいては、メーカー製を一蹴する性能を見せます。
有り体に言えば、映画DVD(戦争映画等)やアニメDVDを見るのにはバックロードホーンスピーカーはとても優れていると言えるでしょう。
デジタルアンプになって逆起電力の影響を受けなくなったのと、低音の再生能力が低廉モデルでも格段に性能向上したのもバックロードホーンスピーカーには追い風となっています。

○ スピーカーシステムへのフェテッシュな愛
長岡先生は逆起電力の影響を受けづらく、高音の音色の良いA級動作のMOS-FETアンプ(Lo-D HMA-9500等)を使ってバックロードホーンスピーカーを駆動しておりました。時代は廻ってデジタルアンプが出現して、長岡BHの真価が発揮される環境になりました。高能率でハイ上がり(=Qoが低い)のユニットを使い、バックロードホーンで低域を稼ぐという、ある種トリッキーだと思われていた手法が今こそ「天下の正道」となる時代になったのです。
 スピーカーユニットはフェライト磁石やダイキャストフレームやソフトな素材を使った振動板とを組み立てた単なる工業用製品に過ぎませんが、10kgを越えるとその重量感と相まって、手に取ると存在感は一層際だちます。
無機物であるスピーカーユニットはキャビネットと一体化して、音楽を奏で台詞を伝え、視聴者に感情を運び、喜びや驚きや悲しみをも誘発させる媒介者として立ち振舞います。私にとっては、その存在にフェティッシュな思い入れが発する程のものなのです。

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